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2019年1月17日 SSPLはオープンソースライセンスにあらず!? Fedora,リポジトリからSSPLソフトを削除へ

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2018年10月にMongoDBが発表した新しいライセンス「Server Side Public License(SSPL)⁠がオープンソース界隈に賛否両論を巻き起こしたニュースはまだ記憶に新しい。これは,MongoDB Community Serverおよび関連エコシステムを利用したサービスを提供する場合,商用ライセンスをMongoDBから購入するか,もしくは当該サービスをオープンソースとして公開することを義務付けたもので,AWSなどパブリッククラウドによるオープンソースの"タダ乗り",つまりフリーライダー的な利用を制限することが目的だとされている。同様の動きはApache Kafkaの開発元であるConfluentやNoSQLデータベースのRedisなどにも拡がっており,さらに大きなトピックとなりそうな勢いだ。

SSPLのようなライセンスをオープンソースとして認めるべきか ―今後,この問題への対応に影響を与えそうなひとつの結論がFedoraプロジェクトから出された。1月15日(米国時間)⁠Fedoraプロジェクトで法務を担当するTom CallawayはSSPLv1(Server Side Public License version 1)に対するFedoraの見解として,⁠レビューを重ねた結果,SSPLv1はフリーソフトウェアライセンスではないという結論に達した」と表明している。

Server Side Public License (SSPL) v1 -Tom Callaway

CallawayはSSPLについて「あるクラスのユーザに向けた,意図的な妨害であり,このライセンスの作成者の意図は,商用ユーザに対するFUDの誘発であることが明らか。SSPLをフリーまたはオープンソースと認めればFOSSエコシステムに(良くない)影響を投げかけることになる」と厳しく批判している。つづけて,⁠現時点でSSPLv2のドラフトを見る限り,v1とライセンス内容が変わってない」として,SSPLがv2にアップデートされてもFedoraの決定は変わらないとしている。

「我々はFedoraの"Bad License"リストにSSPLv1を加えた。⁠Bad Licenseの)EPELやCORPsと同様に,このライセンスのソフトウェアがFedoraに含まれることはない」⁠ ―これはつまり,SSPLが適用されたMongoDBはFedoraリポジトリのRawhideには入らない可能性が高いことを示している。Fedoraという歴史の長いオープンソースコミュニティが,オープンソース界隈のもうひとつの動きとは相対する態度を表明したことで,他のLinuxディストリビューションやオープンソースコミュニティはどう動くのか,2019年もこのライセンス問題はしばらく尾を引きそうだ。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。