Ubuntu Weekly Recipe

第558回 LibreOffice 6.2のユーザーインターフェース概要

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3 分

今回はLibreOffice 6.2までのユーザーインターフェース変更の歴史を踏まえつつ,6.2で実装された新しいユーザーインターフェースを紹介します。

LibreOffice 6.2

LibreOffice 6.2は2月7日にリリースされた最新バージョンです。半年に一度タイムベースリリースで最新版が提供されており,大きな変更点があったりなかったりはバージョンごとに異なります。

しかし,この6.2は大きな変更点があります。ついにLibreOfficeでもMicrosoft Officeのリボンっぽいユーザーインターフェースが使用できるようになりました。ポイントは強制的に変更されたわけではなく,選択肢の一つとして提供されたということです。すなわち,これまでと同じユーザーインターフェースも継続して使用できます。

なおLibreOffice 6.2全般の変更点は,2月18日に発売のSoftware Design 2019年3月号「Ubuntu Monthly Report 第106回」をぜひご覧ください。

使用するバージョン

今回はお試しということで,AppImage版の「LibreOffice-6.2.0.ja.help-x86_64.AppImage」を使用しています。AppImage版を含むさまざまパッケージに関しては第507回にて詳しく紹介しています。

ユーザーインターフェースの変更方法

ユーザーインターフェースを変更したい場合,例えばWriterを起動し,⁠表示⁠⁠-⁠ユーザーインタフェース」で複数の選択肢が表示されます図1⁠。新しく追加されたのは「タブ」「グループバーコンパクト」です。DrawとImpressはこの選択肢が少なくなっていますが,いずれにせよこの2つは追加されています。

図1 Writerの「表示⁠⁠-⁠ユーザーインタフェース」は5つの選択肢がある

画像

新しく追加された2つのユーザーインターフェースは,いずもれ「ノートブックバー」の一つという位置づけになっています。リリースノートを読む場合,これを知らないと混乱するかもしれません。

ノートブックバーの詳細を紹介する前に,これまでのユーザーインターフェースの変更を見ていくことにします。

ユーザーインターフェース変更の歴史

LibreOfficeの最初のバージョンは3.3で,ユーザーインターフェースに関しては4.0まではあまり大きな違いがありませんでした。

大きな変化があったのは4.1です。Apache OpenOffice 4.0に実装されたサイドバーがLibreOffice 4.1で使用できるようになりました。ただし試験的な機能を有効にする必要がありました図2⁠。なおApache OpenOffice 4.0については第283回で詳しく紹介しています。

図2 懐かしのUbuntu 13.10とLibreOffice 4.1。⁠試験的機能であるサイドバーを(再起動後に)有効にする」という設定項目がある

画像

その後もLibreOffice独自でサイドバーの開発は進み,4.2からはImpressで,4.3からはWriter/Calc/Impressでサイドバーが使用できるようなりました。起動時点でサイドバーが表示されるようになったのは4.4からです。4.4がリリースされたのは2015年1月なので,かれこれ4年ほど前のことです。もうすっかりおなじみになった機能といっていいでしょう。

サイドバーを含めてLibreOfficeのユーザーインターフェースはその後も改良を続け,5.4からは「表示⁠⁠-⁠ツールバーレイアウト」でツールバーのレイアウトが変更できるようになりました。なおこの時点では,WriterとCalcは「標準」⁠シングルツールバー」⁠サイドバー⁠⁠,Impressは「標準」「シングルツールバー」が選択できました。Drawはそもそも「表示⁠⁠-⁠ツールバーレイアウト」はありませんでした。6.1からはWriter/Calc/Impress/Drawともに「表示⁠⁠-⁠ユーザーインタフェース」に変更になりました。ただしDrawでは「標準」しかなく、ほかへの変更はできませんでした。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese TeamとLibreOffice日本語チームのメンバー。LibreOffice,VirtualBox,Joplin,Budgieデスクトップなどの翻訳を手がける。技術同人サークルteam zpn主宰。ほか原稿執筆を少々。